相変わらず理想のサウンド求道者となっています。
先日、Kira☆君と一緒にお茶の水の楽器屋街へ行ってきました。
ハイエンド機器からエントリークラスなものまで、色々試奏した結果、たどり着いたのは
「何を使っても同じ」
という、10年以上前から薄々気付いていた結論でした。
というのも、数件の楽器屋を後にして、Kira☆君とケバブを食べながら彼に言われたのが、
「どれを弾いても、おしなべてCHINOさんの音でしたね。いつもスタジオで出してる音です」
だったからです。
まあプレイヤーとしては嬉しく思いますが、結局そういう事ですね。
というか、一定以上のプレイヤーは皆そうじゃないでしょうか。今、自分の周りにいるレベルのプレイヤーだと、全員そんな感じです。
よくスタジオで、「もう少し低音を抑え目にしてくれる?」とか、「この曲ではこういう感じで」とか指示するのですが、あまり皆、音を変えてくれません。それは皆が、多少機械をいじったぐらいでは変わらぬほどの個性を、自身のサウンドに持っているからなのです。
前回の日記で書いた、今、自分が使っている機材というのは、わずか10㎝程度のミニペダルです。
Effects Bakery
クロワッサン・ディストーション
ワインでいうと、ルー・デュモンのブルゴーニュ・ブラン。
音楽を生活の主軸とする自分は、音楽機材の購入に際して、値札は見る事はありません。
その自分の一番のお気に入りが、3,200円のミニペダルというのは面白いですね。どこまでいっても、自分にとって音楽というのが"遊び"なのだと実感してしまいます。
まあ一番の理由は、可愛いからなんですけど。この台湾っぽい、ゆるキャラ感。
スタジオ使用時の、他メンバーからの反応は至極上々。値段を教えると、皆口々に自分も欲しい、となっていました。
なんでもこのEffects Bakeryは、誰か有名なミュージシャンが絶賛した事から、一時品切れになっていたそうです。
しかし先述のように、結局自分が変わらなければ音も変わらないわけですから、有名な人と同じ機材を持ったからといって、その人のような音は出ないのです。
だから機材は、素直であればそれでいいのです。
というわけで、以下自分用備忘録。
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使うアンプ:だいたいマーシャル → 日本なら、スタジオにもライブハウスにも90%ある。
海外ツアー:MS1台でオール対応可。
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現場にアンプ有り:クロワッサンでゲイン獲得。空間系はMS。
現場のアンプがボロい:諦めてRoland JC(非アンプ)にRiotのパチモンを繋ぐ。空間系はMS。
現場にアンプが無い:MSをラインで出す。
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とまあ、例えアーマゲドン後の焼け野原だったとしても、MSがあれば何とかなります。
MSの代用品として、StrymonのIRIDIUMも候補に挙がりましたが、内臓マーシャルを使う場合、ゲインを足す為にペダルを挟む必要がある為、現在は保留。
AtomicのAmpli-fire boxもほぼ同じ理由。あとマーシャルが意外にショボい。あと空間系もショボい。
(上記2つを使うなら、MooerのFRIEDMANエミュレーターで事足りるんじゃないんかな?)
LINE6 HXは、万能かつ操作性も良かったけど好みじゃない。LINE6もういいや感。
単純に"携帯できるプリアンプ"としてなら、SuhrかFRIEDMANが希望なのですが、両社ともにカビネット・シミュレーターしか出してないんですね。まあ、会社はアンプが売りたいわけだから当然ですね。
※Mooerに両社製品のシミュレーター有。
山本恭司さんもZOOM1台でツアーに出る21世紀。機材はミニマムに集約され、そこから先は趣味ですね。
最近、音楽の話題ばかりでつまんないでしょう。
GHQが戦後、羽田にエアベース(航空基地)を作るため、住民に48時間以内の立ち退きを命じた事をご存知でしょうか。
結果的から言うと、GHQのこの政策のおかげで羽田は、新しい産業が生まれ雇用も増え、計画的に都市建設されて経済発展したわけだから、資本主義的結果論だけ見れば(GHQの政策は)大正解なのですが、最初の過程に於ける、"生まれ過ごした故郷をある日突然奪われる"という羽田住民の感情は、合理理主義の基で無視されたままです。(移民の国の民には、そうした愛郷心は理解できないのかもしれない)
私は、自分に対してはどこまでも趣味にしか生きない人間でありながら、他者に対しては実にビジネスライクというか、「君のバンドが全然売れないのは、そんな事をしてるからだ」などと平気で言ってしまいます。
そして、"バンドは会社"という自分の価値観にだけ基づき、「売れたかったら、メンバーを替えろ。そして不要な楽器を売って、広告費に充てろ」などとアドバイスをしてしまうのですが、これはまさに白人的価値侵略。
結局、感情論の部分でも納得しないままの発展は、絶対的幸福は生まないんですよね。
ベストなのは、気付かせてあげる事なのだと、ここ数年で痛烈に実感しています。だから自分の周りからは、(ある種の)人々が離れていくのだと。
もちろんそれは、経済的、発展的な視点から見ると、私だけが先進し、付いて来れなくなった人たちが落ちこぼれていく(フェードアウトした、と呼んでいます)図ではあるのですが、これでは貧富老若を抱え込んだ大帝国を作る事は出来ませんね。
私には、例えば人々を世界へ導いていくような、そうした牽引力があると思っているのですが、心が進化するきっかけを与えなければ、真に人々を幸福には出来ないと心得ます。
今月は、なんとなく毎週木曜あたりに更新してる感じです。
明日、スタジオワークを終えたら、翌朝から奈良へ行ってきます。